森田大税理士事務所
業務案内 ニュース 税務資料 税務相談 事務所案内

税務関連ニュース

2010 OCTOBER

平成22年度これも知っておきたい 税制改正ポイントQ&A

平成22年度税制改正で確認しておきたい項目のうち、今回は、(1)仕入税額控除の適用適正化のための見直し、(2)定期金に関する権利の評価方法の見直し、について、Q&A方式でわかりやすく説明します。


(1) 仕入税額控除の適用適正化のための見直し(消費税)

 
自動販売機設置用によるアパート建築に係る消費税の全額還付という節税手法が規制されたそうですが、その内容を教えて下さい。

アパートの家賃は、消費税法では非課税売り上げであるため、アパートの建築費にかかる消費税額は、「非課税売上げに係る課税仕入れ」として本来は仕入税額控除できず、消費税の還付を受けることはできません。
しかし、非課税の家賃が発生する賃貸開始前の期間に、自動販売機を設置して課税売上げだけを発生させ、課税売上割合を95%以上にすると、課税仕入れにかかる消費税額が全額仕入税額控除できることを利用すれば、アパート建築に係る消費税を全額還付することが可能になります。
消費税法では、調整対象固定資産(棚卸資産以外の資産で、建物及びその附属設備、機械、装置等の資産のうち100円以上のもの)を取得した後、課税売上割合が3年以内に著しく低下した場合には3年目にその取得時の仕入控除税額が過大であったとして、控除税額を減額調整する措置が設けられています。
本来であれば、3年目に消費税額の調整を行い仕入税額を減額し、改めて消費税を納税することになりますが、これまでは、3年目の課税期間に免税事業者に戻ったり、簡易課税制度を選択することで、この調整措置を免れる節税手法が採られていました。
平成22年度税制改正では、課税の適正化の観点から、調整対象固定資産の取得に係る仕入控除税額が過大であった場合について、減額する調整措置の対象となるように次の見直しが行われました。

(1) 事業者免税点制度の見直し
次の期間(簡易課税制度の適用を受ける課税期間を除きます)中、調整対象固定資産を取得した場合には、その取得があった課税期間を含む3年間は、引き続き事業者免税点制度の適用ができないこととされ、免税事業者になることはできません。

  1. 課税事業者を選択することにより事業者免税点制度の適用を受けないこととした事業者のその選択の強制適用期間である2年間
  2. 資本金1,000万円 以上の新設法人について、事業者免税点制度を適用しないこととされる設立当初の2年間

(2) 簡易課税制度の適用の見直し
前記(1)の適用を受け、免税事業者となることができない課税期間については、簡易課税制度の適用も受けられません。

(3) 適用時期
平成22年4月1日以後に課税事業者選択届出書を提出した事業者の同日以後開始する課税期間及び同日以後設立された資本金1,000万円以上の新設法人に適用されます。

図表1

(2) 定期金に関する権利の評価方法の見直し

 
定期金に関する権利の評価方法が大きく変わったそうですが、その内容を教えて下さい。

定期金に関する権利の相続税及び贈与税の評価について、現行の評価方法による評価額が実際の受取金額の現在価値と乖離していることから評価方法が下表のように見直されました。

【適用時期】
(1) 給付事由が発生している定期金
次に掲げる定期金に関する権利に係る相続税または贈与税について適用されます。

  1. 平成22年4月1日から平成23年3月31日までの間に相続・遺贈又は贈与により取得する定期金に関する権利(この期間内に締結した契約に係るものに限ります)。
  2. 平成23年4月1日以後の相続・遺贈又は贈与により取得する定期金に関する権利
    平成22年3月31日までに締結された契約で、平成23年3月31日までの相続・遺贈又は贈与により取得する定期金の権利であれば改正前の規定が適用されます。
    ただし、平成22年4月1日から平成23年3月31日までの間に定期金給付契約に係る変更があった場合には、変更のあった日に新たに締結された契約とみなされます(軽微な変更を除きます)。

(2) 給付事由の発生していない定期金
平成22年4月1日以後の相続・遺贈又は贈与により取得する定期金に関する権利に係る相続税又は贈与税について適用されます。

図表2 定期金の評価方法の見直し
区分
改正前の評価方法
改正後の評価方法
(1)
給付事由が発生している定期金

(例)有期定期金の場合
次の1、2のいずれか少ない金額

  1. 給付金額の総額×残存期間に応じた割合(20〜70%)
  2. 1年間に受けるべき金額×15倍

(例)有期定期金の場合
次の1〜3のいずれか多い金額

  1. 解約返戻金相当額
  2. 一時金相当額
  3. 1年間に受けるべき金額×予定利率の複利原価率
    (残存期間に応ずるもの)

(2)
給付事由の発生していない定期金
払込済保険料等(総額)×払込開始時からの総過期間に応じた割合(90〜120%)

原則として解約返戻金相当額

 






奈良県を拠点に、税務、会計等あらゆる税理士業務を貴社の立場でサポートしています!お気軽にご相談ください。

COPYRIGHT (c) MORITA MASARU ACCOUNTING SERVICE OFFICE. ALL RIGHT RESERVED